カルテット
『華ちゃん待たせてごめんね!』

待ち合わせ時間から過ぎること20分。
由利達3人が到着した。


私の不安をよそに由利ははしゃいでいる様子で車から出てくるなり私のところへ駆け寄ってきた。


由利の後ろから私が見た事のない人が車からでてきた。

おそらくこの人が隆介なのだろう。

見た目は少しちゃらい感じだが確かに顔はいぃ。

隆介は私に会釈すると

『俺便所行ってくるから。先車乗ってて。』

と言い残してトイレに行ってしまった。
見た目より礼儀正しいようだ。


『あっうちもトイレ行ってくる!華ちゃん後ろの席に座って待ってて♪』

由利も隆介の後を追い、私は車へ乗り込んだ。


助手席には敬太が乗っており、私が車に乗り込むと
『おはよう』
と声をかけてきた。

『おはよ。ここまで3人で大丈夫やった?』

そう聞くと敬太は笑いながら
『大丈夫だょ。俺と隆君仲良しやもん笑笑』
と言った。


どんな仲良しだよ…と思っていると隆介が戻ってきた。

由利いわく、隆介は人見知りをするらしい。

何を話せばいいかと考えているうちに由利が戻ってきた。

少しホッとしながら私は気を引き締めた。


さぁ本番はここからだ。
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