カルテット
『ぶっちゃけやったけどね。』

隆介のそのセリフに私は愕然とした。
それと同時にやっぱりという気持ちもあったが、由利が嘘をついていた事にショックを受けた。


隆介から詳しく聞くと、由利は隆介と出会って2日目に隆介を家に泊め、関係をもっていた。

まだ敬太と付き合っている時に…。

『由利が何考えてんのかよく分からんっちゃんね。敬太君とは別れたけど俺を好きになってくれて別れたんじゃないみたいやし。』

私も分からなかった。由利が本当は誰が好きでどうしたいのか。



それからしばらく隆介とタバコを吸いながら喋っていると敬太と由利がでてきた。

『二人ともそろそろ出るよ。華ちゃん電車の時間やばいやろ。』

もうそんな時間かと思って立ち上がった瞬間、かなり酒がまわっている事に気付いた。

よろめきながら立ち上がると由利が支えてくれた。

ちなみに私は酔うと人に甘える癖がある。

由利に抱き着いたまま車に乗り込み、車の中でも由利に甘えていた。

『華ちゃん可愛い』

という言葉を微かに聞きとりながら、今日の事を思いかえしながら由利に抱き着いていた。

頭の中は複雑な思いでいっぱいのまま私は由利達と分かれた。

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