【企画】廃陸の旅団外伝①【キャラバト】
「……団長が交代して団員の半数が去っていった。情けない話だが人手は足りていない。
オレ達は前団長に拾われ、死線を共にした。だからこそ少なくともここに残ってるやつらは前団長の判断を疑ってはいない」
ジンは話を聞きながら、指で膝をトントンと叩く。
「あんたはオレ達と共に死線をかいくぐったわけでもなく、突然に前団長が連れてきた。
そして突然にオレ達のリーダーとなった……」
ホセの言葉を遮る様にジンはおもむろに立ち上がった。
「回りくどい言い方は好きじゃないんだ。
要は実力も分からないやつを信頼することはできない。って言いたいんだろ?」
「ジン様、信頼できないとは言っておりません。ですが……」
ジンはキッと2人を睨む。
僅かに放たれたフォースで2人の額は汗で濡れた。
「二度言わせるな。回りくどい言い方は好きじゃないんだよ」