【企画】廃陸の旅団外伝①【キャラバト】


一旦ブリュンとムーサの魔方陣を消して、2人を解放したテレサ。

ムーサの言っていたシュトラツ山を目指していく。

「それにしてもどうして坑道の前で止まっているのかしら?

昨日の雨で地盤が弛んで坑道が塞がったとか?

……なんて、まさかね。きっと逃げ出すことに疑問を感じて悩んでいるのだわ。

やっぱり彼には改心の余地があるのよ」

そんな果てしないくらいにお気楽な希望的観測を口にしながらテレサが走っていく。

あまり足が速くないテレサだったが、緩やかな下りが功を奏してか、思っていたよりも早くに坑道にたどり着いた。



坑道を目にしたテレサは目を見開いた。

「……うそ」

なんと本当に坑道が崩れて埋まってしまっていたのだった。

「そんな……じゃあ盗人さんは?

まさか坑道で生き埋めにされて……

いやぁぁぁあっ!!」

テレサが悲しみに叫び声をあげた瞬間、ポンと誰かがテレサの肩を叩いた。

テレサがゆっくりと振り返るとそこには盗人と、数人の村人が立っていた。






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