エールミー!
一気に気が抜けた私は
そのまま向かい側の下駄箱に行って
靴をとった
「沙田」
呼ばれた
「咲坂くん…」
横に顔を向けたら、
咲坂くんの顔が目にはいった
また、心臓が活発に動き出す
「おはよう」
「おっ、おはよう…」
「…?、どうしたの?」
少し低めの声
「あの…、
さっき階段に向かってたよね」
「あ、…振り向いたら沙田がいたから
…なんとなく」
わざわざ…戻ってきてくれたのか…
嬉しいけど…、
私がさっきおはようって言えば、
戻ってくることもなかったのに…
思考がどんどんネガティブになってゆく
「・・・俺がおはよって
言いたかっただけだけど」
咲坂くんはぼそっと
でもはっきり私にいった
・・・私に気を使ってくれたんだ
私そんなに顔に出てたのかな
再び階段に向かって
あるきだす咲坂くんの隣に
私は急いだ