LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■永いキス
《チャポン…》
水を張った浴槽に自分の指から雫を落とす
すると小さな波紋がいくつか広がった
湯舟につかるのはどれくらいぶりだろう
いつもシャワーだった
【許して…洋…】
【息が…ッ 苦しい!】
何だよこの音声…
【お母さんッ…まだ僕……
またいつもの悲鳴…
【死んじゃえ…】
《ガラ…》
『あ…』
扉の開く音で我に返る
入口を見るとバスタオルを厳重に巻いた奈穂がいた
それを見たら「現実」に帰れたようで、ホッと胸を撫で下ろした
『中学の修学旅行でお風呂に入った時、誰が1番長く息を止められるかやりませんでした?』
奈穂は何だか楽しそうに言う
『やんねーよ、ガキじゃないし…』
『え! やりましょうよ! 私、自信あるんです!』
『…嫌…』
ねぇ、奈穂…
もしかして知ってて言ってる?
俺、風呂に顔入れられないんだよ…?
『洋くん… 肩が…』
馬鹿だと笑ってくれていい
自分でも何で顔がつけられないか解らないんだ
プールは大丈夫…
浴槽だけは…
『恐い…みたい…』
そう言った俺を奈穂は力強く抱きしめた
『じゃあ息止める勝負しましょう…?』
『え…?』
『お湯に顔入れないで息止める勝負!』
そして妙な提案をする
『ズルするかもよ? どうやって確かめるの?』
奈穂は相当、困った様子でウンウンと唸っていた
俺はそんな奈穂が可愛くて、そっとキスをした
『キス…してれば確認できる?』
『…はい…』
真っ赤になって頷く奈穂に深いキスをする
永い永いキス…
『息ッ してるじゃないですか…』
『うん… だってキスできないから…』
『……ん…』
深いキスの中で何かを見つけられそうな気がした…
それは愛しいという気持ち…?
《チャポン…》
水を張った浴槽に自分の指から雫を落とす
すると小さな波紋がいくつか広がった
湯舟につかるのはどれくらいぶりだろう
いつもシャワーだった
【許して…洋…】
【息が…ッ 苦しい!】
何だよこの音声…
【お母さんッ…まだ僕……
またいつもの悲鳴…
【死んじゃえ…】
《ガラ…》
『あ…』
扉の開く音で我に返る
入口を見るとバスタオルを厳重に巻いた奈穂がいた
それを見たら「現実」に帰れたようで、ホッと胸を撫で下ろした
『中学の修学旅行でお風呂に入った時、誰が1番長く息を止められるかやりませんでした?』
奈穂は何だか楽しそうに言う
『やんねーよ、ガキじゃないし…』
『え! やりましょうよ! 私、自信あるんです!』
『…嫌…』
ねぇ、奈穂…
もしかして知ってて言ってる?
俺、風呂に顔入れられないんだよ…?
『洋くん… 肩が…』
馬鹿だと笑ってくれていい
自分でも何で顔がつけられないか解らないんだ
プールは大丈夫…
浴槽だけは…
『恐い…みたい…』
そう言った俺を奈穂は力強く抱きしめた
『じゃあ息止める勝負しましょう…?』
『え…?』
『お湯に顔入れないで息止める勝負!』
そして妙な提案をする
『ズルするかもよ? どうやって確かめるの?』
奈穂は相当、困った様子でウンウンと唸っていた
俺はそんな奈穂が可愛くて、そっとキスをした
『キス…してれば確認できる?』
『…はい…』
真っ赤になって頷く奈穂に深いキスをする
永い永いキス…
『息ッ してるじゃないですか…』
『うん… だってキスできないから…』
『……ん…』
深いキスの中で何かを見つけられそうな気がした…
それは愛しいという気持ち…?