LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■Even?
『洋、やっぱ相模に惚れたんじゃーん』
教室に入るなり和之は俺に抱き着きからかった
『何でそーなるかなぁ…』
やめてよ
寝不足で機嫌が悪いんだから…
『だって相模と登校してきたじゃん!』
『…偶然…』
『なぁんだ』
和之はつまらなそうにそう言うと自分の席へ戻っていく
…自己嫌悪…
昨晩、顔も体も全く似ていないアカリを抱きながら奈穂を想ってしまった…
これも全部トラのせいだ
あいつが逃げなければ奈穂を自分の思い通りに出来たはずなのに…
しかも奈穂の朝の態度
まだ敬語ではあるが対等に扱われていた
Even(イーブン)なんか意味ないんだ…
奈穂には下にいてもらわないと…
何かいい手はないかと机に頬をつけ廊下を見る
廊下には授業のため移動する生徒達が歩いていた
数え切れないほどの人がザワザワと廊下を流れる
どうしてかな…
俺が奈穂を見つけるまでに時間がかからないの
奈穂は俺に気付かないのに…
それが余計に腹立たしい
俺は気付かれないように教室を出て生徒指導室へ向かった
奈穂が指導室の前を通るのは約2分後
奈穂が通った瞬間に部屋の中に引きずり込む
我ながら完璧な計画だ
何も知らない奈穂は友達と笑いながら指導室の前を通る
そして透明な蜘蛛の巣にかかるようにアッサリと俺の罠に掛かってしまう
『…こんちわ』
奈穂の細い腕は軽く掴んだだけで折れてしまいそうだ
ようやく危機感を感じたか、奈穂は閉まった扉に向かい口を開く
『たすッ…』
叫べば助かると思ってるでしょ
そんな甘い考えはキスで掻き消してやるよ
角度を変えながら何度も何度も唇を重ねると奈穂は息苦しそうに顔を歪めた
『ゃッ』
消え入りそうな声まで飲み込むように舌を絡める
その瞬間、奈穂の小さく鋭い歯が俺の唇を食いちぎった
『痛ぅ…』
口いっぱいに広がる鉄の匂い
制服の袖で拭うと、朱色の血が微かに手首に着いた
『ご、ごめんなさい…』
自分のした事に気付き奈穂は眉尻を下げる
強いのか弱いのか
全くよく解らない
『お仕置きだな』
最高だよ
『洋、やっぱ相模に惚れたんじゃーん』
教室に入るなり和之は俺に抱き着きからかった
『何でそーなるかなぁ…』
やめてよ
寝不足で機嫌が悪いんだから…
『だって相模と登校してきたじゃん!』
『…偶然…』
『なぁんだ』
和之はつまらなそうにそう言うと自分の席へ戻っていく
…自己嫌悪…
昨晩、顔も体も全く似ていないアカリを抱きながら奈穂を想ってしまった…
これも全部トラのせいだ
あいつが逃げなければ奈穂を自分の思い通りに出来たはずなのに…
しかも奈穂の朝の態度
まだ敬語ではあるが対等に扱われていた
Even(イーブン)なんか意味ないんだ…
奈穂には下にいてもらわないと…
何かいい手はないかと机に頬をつけ廊下を見る
廊下には授業のため移動する生徒達が歩いていた
数え切れないほどの人がザワザワと廊下を流れる
どうしてかな…
俺が奈穂を見つけるまでに時間がかからないの
奈穂は俺に気付かないのに…
それが余計に腹立たしい
俺は気付かれないように教室を出て生徒指導室へ向かった
奈穂が指導室の前を通るのは約2分後
奈穂が通った瞬間に部屋の中に引きずり込む
我ながら完璧な計画だ
何も知らない奈穂は友達と笑いながら指導室の前を通る
そして透明な蜘蛛の巣にかかるようにアッサリと俺の罠に掛かってしまう
『…こんちわ』
奈穂の細い腕は軽く掴んだだけで折れてしまいそうだ
ようやく危機感を感じたか、奈穂は閉まった扉に向かい口を開く
『たすッ…』
叫べば助かると思ってるでしょ
そんな甘い考えはキスで掻き消してやるよ
角度を変えながら何度も何度も唇を重ねると奈穂は息苦しそうに顔を歪めた
『ゃッ』
消え入りそうな声まで飲み込むように舌を絡める
その瞬間、奈穂の小さく鋭い歯が俺の唇を食いちぎった
『痛ぅ…』
口いっぱいに広がる鉄の匂い
制服の袖で拭うと、朱色の血が微かに手首に着いた
『ご、ごめんなさい…』
自分のした事に気付き奈穂は眉尻を下げる
強いのか弱いのか
全くよく解らない
『お仕置きだな』
最高だよ