LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■記憶喪失?
○Side 奈穂
【…あんたら誰?】
そう言う洋くんの顔は意地悪に言うわけでも、冗談で言うわけでもなく…
本当に不思議そうに見ていた
『洋? 俺、同じクラスじゃん! つか毎日話してんじゃんよ!』
和之くんはそんな洋くんの肩を揺する
それでも洋くんはキョトンとした顔で見ていた
何で…?
お医者様は気を失ってるだけだって…
それだけだって言ってたのに…
『ところで可愛い子連れてんじゃん、彼女?』
冗談にしても程がある
そんな真面目な顔して言わないで…?
『名前は何て言うの?』
洋くんの問い掛けに無意識に涙が流れる
『…ッ』
とてもじゃないけど直視なんて出来なくて…
逃げるように病室を飛び出した
【名前は何て言うの?】
誰か悪い夢だと言って…
全て夢だと言ってよ
あんなの洋くんじゃない
エレベーターの前まで来た時、足が縺れて床で膝を擦りむいてしまった
『…ふ…ッ…』
階段からわざと落ちたなんて嘘だよね…?
ただの事故だよね…?
『奈穂…』
と突然、誰かが後ろから呼ぶ
【…奈穂…】
『ッ洋くん?!』
明らかに彼とのものとは違う高い声
『理香…』
『ごめんね…私で…』
『…ううん…』
それなのに彼だと思ってしまった
『私、とりあえず和之くんと帰るね? 奈穂はゆっくり洋と話してみなよ…』
理香は力無く笑うとエレベーターのボタンを押す
『洋、退院は明日するみたいだから…』
『うん…』
私も無理矢理に笑うと理香に手を振って背中を向けた
話をしたら…
思い出してくれるかな…?
○Side 奈穂
【…あんたら誰?】
そう言う洋くんの顔は意地悪に言うわけでも、冗談で言うわけでもなく…
本当に不思議そうに見ていた
『洋? 俺、同じクラスじゃん! つか毎日話してんじゃんよ!』
和之くんはそんな洋くんの肩を揺する
それでも洋くんはキョトンとした顔で見ていた
何で…?
お医者様は気を失ってるだけだって…
それだけだって言ってたのに…
『ところで可愛い子連れてんじゃん、彼女?』
冗談にしても程がある
そんな真面目な顔して言わないで…?
『名前は何て言うの?』
洋くんの問い掛けに無意識に涙が流れる
『…ッ』
とてもじゃないけど直視なんて出来なくて…
逃げるように病室を飛び出した
【名前は何て言うの?】
誰か悪い夢だと言って…
全て夢だと言ってよ
あんなの洋くんじゃない
エレベーターの前まで来た時、足が縺れて床で膝を擦りむいてしまった
『…ふ…ッ…』
階段からわざと落ちたなんて嘘だよね…?
ただの事故だよね…?
『奈穂…』
と突然、誰かが後ろから呼ぶ
【…奈穂…】
『ッ洋くん?!』
明らかに彼とのものとは違う高い声
『理香…』
『ごめんね…私で…』
『…ううん…』
それなのに彼だと思ってしまった
『私、とりあえず和之くんと帰るね? 奈穂はゆっくり洋と話してみなよ…』
理香は力無く笑うとエレベーターのボタンを押す
『洋、退院は明日するみたいだから…』
『うん…』
私も無理矢理に笑うと理香に手を振って背中を向けた
話をしたら…
思い出してくれるかな…?