LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■夜の訪問者
【2人でいた時の笑顔の方がいい】
存在が消される
居場所を奪われる
『ッ何なんだよ…』
いくらあの女が消えても俺は自由になれないのか?
俺に居場所は与えられないのか?
どうやって家に帰ったのか、気付けば真っ暗な部屋の中で1人ぼっちだった
どうして?
どうして誰も愛してくれないの?
《~♪~♪》
突然鳴った携帯を鞄から取り出す
携帯には小さなシールが貼ってあった
『これ…』
シールには仲の良さそうに笑う自分とあの女…
『今まで気付かなかった…』
シールが貼ってある事なんて全く気付かなかった
遠慮気味に裏側に貼られたシールは少し薄汚れてる
俺はシールを一撫でしてソッと携帯を開いた
《着信:奈穂》
『…もしもし…』
《奈穂です… 今、家にいる?》
小さな声は孤独をどこかに飛ばしてくれた
1人じゃないんだと教えてくれた
『いるよ… あんたは?』
《アパートの前… 入ってもいい…?》
入って…?
奈穂の言葉に不思議に思いながら玄関の扉を開ける
するとそこには不安げな表情を浮かべる奈穂が…
『…入れば?』
『うん…』
不安げな表情は一変、嬉しそうな笑顔に変わる
奈穂は靴を揃えてリビングのソファーに座った
『今までデート? 牧原って奴と』
『ううん… 家でボーとしてたの…』
あの約束通り、敬語を使わない奈穂
そんな奈穂に思わず笑みが漏れた
『何か用だったんじゃないの?』
『うん… 話を聞きたくて…』
奈穂はニコッと笑うと、真っ直ぐに俺を見た
『話…?』
『お母さんの事… やっぱり殺したなんて信じられないの…』
強い眼差し
まるで全てを見透かされてるみたいだ…
『信じるから…話して…?』
奈穂はそっと俺の頬に触れる
手にポツリと落ちる生暖かい水の玉…
『洋くん…? 泣いてるの?』
泣いているという自覚もなく落ちる涙が、寂しさを埋めていく
俺は…
過去を認めたくなかった…
【2人でいた時の笑顔の方がいい】
存在が消される
居場所を奪われる
『ッ何なんだよ…』
いくらあの女が消えても俺は自由になれないのか?
俺に居場所は与えられないのか?
どうやって家に帰ったのか、気付けば真っ暗な部屋の中で1人ぼっちだった
どうして?
どうして誰も愛してくれないの?
《~♪~♪》
突然鳴った携帯を鞄から取り出す
携帯には小さなシールが貼ってあった
『これ…』
シールには仲の良さそうに笑う自分とあの女…
『今まで気付かなかった…』
シールが貼ってある事なんて全く気付かなかった
遠慮気味に裏側に貼られたシールは少し薄汚れてる
俺はシールを一撫でしてソッと携帯を開いた
《着信:奈穂》
『…もしもし…』
《奈穂です… 今、家にいる?》
小さな声は孤独をどこかに飛ばしてくれた
1人じゃないんだと教えてくれた
『いるよ… あんたは?』
《アパートの前… 入ってもいい…?》
入って…?
奈穂の言葉に不思議に思いながら玄関の扉を開ける
するとそこには不安げな表情を浮かべる奈穂が…
『…入れば?』
『うん…』
不安げな表情は一変、嬉しそうな笑顔に変わる
奈穂は靴を揃えてリビングのソファーに座った
『今までデート? 牧原って奴と』
『ううん… 家でボーとしてたの…』
あの約束通り、敬語を使わない奈穂
そんな奈穂に思わず笑みが漏れた
『何か用だったんじゃないの?』
『うん… 話を聞きたくて…』
奈穂はニコッと笑うと、真っ直ぐに俺を見た
『話…?』
『お母さんの事… やっぱり殺したなんて信じられないの…』
強い眼差し
まるで全てを見透かされてるみたいだ…
『信じるから…話して…?』
奈穂はそっと俺の頬に触れる
手にポツリと落ちる生暖かい水の玉…
『洋くん…? 泣いてるの?』
泣いているという自覚もなく落ちる涙が、寂しさを埋めていく
俺は…
過去を認めたくなかった…