LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■変わらない
○Side 奈穂

【嫌われてでも残りたい】

今にも消え入りそうな声と同時、ゆっくりと押し倒される体
私は力を抜いて瞳を閉じた…


意地悪な所
優しい所

強気な所
弱気な所

洋くんの全てを受け止めてあげたい
そう思ったのは初めてだった


『…何笑ってんの?』

洋くんはそう言って少し腕を掴む力を緩めた

『私… 洋くんの事、大好きだから…』

戸惑いの色が見える

やっぱり優しいね
無理矢理に襲ってしまえばいいのに…

『嘘…つかなくていいから…』
『嘘じゃないよ…?』

嘘じゃなく…
本当に愛してる

例え記憶が戻らなくても…
ずっと愛してる


『…ッ…』

私の言葉にポツリと小さな雫が落ちた

涙…
そう気付く前に、優しいキスでごまかされてしまう

優しく舌が絡まるキス…

『…キスの仕方…変わらないね…?』

優しさを上手く表せられない所も少し意地悪な所も…
全部、今までのまま

何も変わらない

『教えてよ… 前の俺とどんなセックスしてたか…』
『教え…る…?』
『うん… 俺はどんなふうに触れてた?』

洋くんは小さな笑みを見せると、私の胸元のボタンを外していった

決して大きいとは言えない胸が露になる

『…ッ…』

下着をずらして胸の中心に軽く噛み付く

『…「洋くん」はこんな事しなかった?』

意地悪なその顔に頬が…
顔全体が熱くなる

初めて洋くんに触れられた時
あの指導室での時、今と同じ事してた

『…ても……ッ』
『うん?』
『教えなくても…一緒ッ…だよ…?』

言葉を発すると同時、洋くんのはにかんだ笑顔が見えた
そして息苦しい位に、きつく抱きしめられる
< 179 / 200 >

この作品をシェア

pagetop