LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■不覚
締め切った指導室の中で奈穂の小さな喘ぎ声と息づかいだけが響く
ようやく状況に慣れた奈穂は閉じていた目を少し開いてこちらを見た
しかしすぐに顔を赤くし、目を反らす
初めてだろう?
こんな辱めを受けるのは…
『んッ…フ…』
舌は絶えず、逃げる獲物を追う
狭い土俵の上で円を描きながら…
あんなに嫌がっていたのに今はどうだ?
小さな喘ぎを上げ、腰を浮かす
俺はその様が見たかった
永遠に続くのではないかと思われた鬼ごっこ
しかし思わぬ形で終わりを告げる
『…ッ』
突然、傷口に塩を塗ったような痛みが唇に走り声が漏れた
先程、奈穂に噛まれた箇所
そこに額の汗が垂れてきたのだ
しかも傷口はさっきより確実に広がっている
油断した…
続きが出来なくなってしまった…
傷さえ無ければ、このまま奈穂を貫いて
汚してやりたかったのに…
猫といい怪我といい…
何で邪魔ばっかり…
ハァと溜め息をつく
奈穂はその隙を逃さずに早々と着衣の乱れを直した
そして似合わない怒りに満ちた目でこちらを睨む
『何? その目…』
『嫌い… 大嫌いです』
『へぇ… 声出てたけど?』
『それは…ッ』
「嫌い」という言葉に何故か喜びを感じる
今まで色んな人間と接してきて、そんな事を言ったのは奈穂が初めてだ
それはそうと…
『なぁ、そんな事より唇腫れてない?』
今は噛まれた下唇の状態の確認が優先
『まだ腫れてないです…』
『「まだ」って何だよ! これから腫れるってか?』
結構な力で噛まれたものだから、唇なんて無くなったつもりだった
しかし無事に存在していたようだ
『あー、痛ってぇ…』
『…』
俺の言葉に奈穂はまた不安げに覗き込む
それが何だか可愛くて、つい笑みを漏らしてしまった
締め切った指導室の中で奈穂の小さな喘ぎ声と息づかいだけが響く
ようやく状況に慣れた奈穂は閉じていた目を少し開いてこちらを見た
しかしすぐに顔を赤くし、目を反らす
初めてだろう?
こんな辱めを受けるのは…
『んッ…フ…』
舌は絶えず、逃げる獲物を追う
狭い土俵の上で円を描きながら…
あんなに嫌がっていたのに今はどうだ?
小さな喘ぎを上げ、腰を浮かす
俺はその様が見たかった
永遠に続くのではないかと思われた鬼ごっこ
しかし思わぬ形で終わりを告げる
『…ッ』
突然、傷口に塩を塗ったような痛みが唇に走り声が漏れた
先程、奈穂に噛まれた箇所
そこに額の汗が垂れてきたのだ
しかも傷口はさっきより確実に広がっている
油断した…
続きが出来なくなってしまった…
傷さえ無ければ、このまま奈穂を貫いて
汚してやりたかったのに…
猫といい怪我といい…
何で邪魔ばっかり…
ハァと溜め息をつく
奈穂はその隙を逃さずに早々と着衣の乱れを直した
そして似合わない怒りに満ちた目でこちらを睨む
『何? その目…』
『嫌い… 大嫌いです』
『へぇ… 声出てたけど?』
『それは…ッ』
「嫌い」という言葉に何故か喜びを感じる
今まで色んな人間と接してきて、そんな事を言ったのは奈穂が初めてだ
それはそうと…
『なぁ、そんな事より唇腫れてない?』
今は噛まれた下唇の状態の確認が優先
『まだ腫れてないです…』
『「まだ」って何だよ! これから腫れるってか?』
結構な力で噛まれたものだから、唇なんて無くなったつもりだった
しかし無事に存在していたようだ
『あー、痛ってぇ…』
『…』
俺の言葉に奈穂はまた不安げに覗き込む
それが何だか可愛くて、つい笑みを漏らしてしまった