LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■狼少年
○Side 奈穂
絡み合う舌、重なる唇
不思議と今日は嫌だと思わない
【全部貰ってやる】
優しい言葉のせいかな…?
永遠に続くのではないかと思われた長いキスが終わる
透明の糸がプツリと切れた後、急に恥ずかしさが増して顔が熱くなった
『…お母さんの顔、見れないです…』
俯きながらそう言った私の頭を、真中くんは優しく撫でる
今までにない…
優しい笑顔…
《〜♪〜♪》
しばらく見入っていると、放り投げられた真中くんの携帯が携帯が鳴った
『…何か用?』
《「何か用?」じゃないよ! 綾、一緒に帰ろうと待ってたんだよぉ?》
甲高い声は受話器から漏れて私の耳にも届く程
この声…彼女だ
『今どこ? まだ待ってる?』
《真中のアパートの近く! 真中はぁ?》
彼女の問いに真中くんは一瞬、私を見る
そして躊躇う事なく、こう答えた
『近くのコンビニ 今から帰るけど待ってる?』
しばらくして電話を終えた真中くんは携帯をポケットに突っ込んでベッドを下りる
『彼女…ですか?』
『そうだよ? 家で待ってるってさ』
笑顔で答えられる所に鳥肌が立つ
嘘を嘘とも思わないなんて…
今さっき自分としたような行為を今から彼女にするのだろうか…
もしかしたらそれ以上も…
駄目…
想像もしたくない…
『さよなら…』
まともに彼の顔も見れなくて、遮るように布団を深く被る
『…早く風邪治せよ?』
そんな私を布団の上から撫でると真中くんは静かに立ち上がった
扉が開き、また閉まる
そんな小さな振動に、涙が堪らず溢れ出した
狼少年…
もう信じないんだから…
○Side 奈穂
絡み合う舌、重なる唇
不思議と今日は嫌だと思わない
【全部貰ってやる】
優しい言葉のせいかな…?
永遠に続くのではないかと思われた長いキスが終わる
透明の糸がプツリと切れた後、急に恥ずかしさが増して顔が熱くなった
『…お母さんの顔、見れないです…』
俯きながらそう言った私の頭を、真中くんは優しく撫でる
今までにない…
優しい笑顔…
《〜♪〜♪》
しばらく見入っていると、放り投げられた真中くんの携帯が携帯が鳴った
『…何か用?』
《「何か用?」じゃないよ! 綾、一緒に帰ろうと待ってたんだよぉ?》
甲高い声は受話器から漏れて私の耳にも届く程
この声…彼女だ
『今どこ? まだ待ってる?』
《真中のアパートの近く! 真中はぁ?》
彼女の問いに真中くんは一瞬、私を見る
そして躊躇う事なく、こう答えた
『近くのコンビニ 今から帰るけど待ってる?』
しばらくして電話を終えた真中くんは携帯をポケットに突っ込んでベッドを下りる
『彼女…ですか?』
『そうだよ? 家で待ってるってさ』
笑顔で答えられる所に鳥肌が立つ
嘘を嘘とも思わないなんて…
今さっき自分としたような行為を今から彼女にするのだろうか…
もしかしたらそれ以上も…
駄目…
想像もしたくない…
『さよなら…』
まともに彼の顔も見れなくて、遮るように布団を深く被る
『…早く風邪治せよ?』
そんな私を布団の上から撫でると真中くんは静かに立ち上がった
扉が開き、また閉まる
そんな小さな振動に、涙が堪らず溢れ出した
狼少年…
もう信じないんだから…