LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■涙違い
永い永いキスが終わり、抜き取られた舌からは銀色の糸が2人を結んだ
途中、プツンと切れ
その様子に奈穂は頬を染める
正直、限界だ
今すぐに奈穂の中に入りたい…
しかし熱のせいで潤む奈穂の瞳を見ていたらその想いを飲み込んで溜め息をつくしかなかった
『お母さんの顔見れないです…』
どれだけ幼稚なんだと思わせる奈穂の発言
しかし何だか不思議と可愛いと思った
柔らかい髪を撫で、自然と笑みが漏れる
その時、放ったはずの携帯電話が高らかに音楽を鳴らした
電話の相手は綾で「アパートで待っている」との事
『彼女ですか?』
携帯を閉じた俺に不安げに尋ねる奈穂
『家で待ってるってさ』
嘘をついたって仕方ない
どうせ奈穂は彼女の存在を知っているし
俺が誰と会おうと悲しむ事もない
そう思っていたのに奈穂は目に涙を溜め、隠すように布団に深く潜った
『…早く風邪治せよ…?』
何なんだこれは…
アパートに帰ると玄関の扉の前で綾が待っていた
『真中、遅い!』
綾は頬を膨らまし冷たくなった手を俺の頬に当てる
『ごめんな? 温かいもんでも飲む?』
『うん♪』
冷え切った綾を家の中に入れた後、まずヒーターをつけ俺はキッチンへ向かう
コーヒーを沸かしながらも頭の中は「あの表情」でいっぱいだった
何だあの表情…
何で奈穂が泣きそうな顔をする…?
俺が見たかったはずの奈穂の涙…
それはあんな顔じゃない
『くそっ… すっきりしねぇ…』
あんなんじゃなくて…
もっと…
永い永いキスが終わり、抜き取られた舌からは銀色の糸が2人を結んだ
途中、プツンと切れ
その様子に奈穂は頬を染める
正直、限界だ
今すぐに奈穂の中に入りたい…
しかし熱のせいで潤む奈穂の瞳を見ていたらその想いを飲み込んで溜め息をつくしかなかった
『お母さんの顔見れないです…』
どれだけ幼稚なんだと思わせる奈穂の発言
しかし何だか不思議と可愛いと思った
柔らかい髪を撫で、自然と笑みが漏れる
その時、放ったはずの携帯電話が高らかに音楽を鳴らした
電話の相手は綾で「アパートで待っている」との事
『彼女ですか?』
携帯を閉じた俺に不安げに尋ねる奈穂
『家で待ってるってさ』
嘘をついたって仕方ない
どうせ奈穂は彼女の存在を知っているし
俺が誰と会おうと悲しむ事もない
そう思っていたのに奈穂は目に涙を溜め、隠すように布団に深く潜った
『…早く風邪治せよ…?』
何なんだこれは…
アパートに帰ると玄関の扉の前で綾が待っていた
『真中、遅い!』
綾は頬を膨らまし冷たくなった手を俺の頬に当てる
『ごめんな? 温かいもんでも飲む?』
『うん♪』
冷え切った綾を家の中に入れた後、まずヒーターをつけ俺はキッチンへ向かう
コーヒーを沸かしながらも頭の中は「あの表情」でいっぱいだった
何だあの表情…
何で奈穂が泣きそうな顔をする…?
俺が見たかったはずの奈穂の涙…
それはあんな顔じゃない
『くそっ… すっきりしねぇ…』
あんなんじゃなくて…
もっと…