LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■雪の中の出会い
『もう真中と終わりにする…』
雪がポロポロと土に落ち消える…
涙ながらに別れを告げる彼女に俺は笑顔で答えた
『了解』
来るもの拒まず…
去るもの追わず…
それが俺のモットー…
数多くいる「彼女」が1人減っただけ
大した問題じゃない
ただ帰り道が1人になって寂しい事がたいした問題だ…
まぁ、それは冗談だけど
とりあえず電車に乗って来た道を戻った
電車を下りるとさっきまでパラパラの雪が吹雪のように吹き荒れて道路を白く染めていた
その光景はまるで俺の心の中を映したよう…
真っ白な世界…
真っ白な記憶…
俺には5年より前の記憶がほとんど無い
だからといって不自由した覚えはないけど…
「ニャァ…」
何処からともなく聞こえる猫の声に我に返る
辺りを見回すと道の端に半分、雪に埋もれたダンボールが目に入った
中には思ったとおりの物体…
『悪ぃ… 俺、アパートなんだわ』
とりあえず猫に聞かれる前に答えとく
しばらく猫と会話していると突然、ダンボールに白くて細い手が伸びた
『あの… もらってもいいですか?』
…雪女…
と、見間違えてもおかしくない程、色の白い女
それに加え胸元まで伸びた栗色の髪
ヒラヒラのワンピースに白いコート
いかにも「温室育ちだ」と言わんばかりの純粋な瞳…
俺はしばらく目が離せなかった
『あの… ごめんなさい…』
『え?』
『あなたが飼うんですよね?』
『いや… 俺、アパートだから…』
猫の頭をひと撫でし、立ち上がる
『そいつの名前トラにしなよ 今は薄いけど大人になったらトラ柄になるから…』
『は、はい!』
俺の意味不明な言葉にも素直に頷く女…
笑いを堪えるのが一所懸命で、その場を去った
真っ白な雪が降る昼下がり
僕は君に出会った…
『もう真中と終わりにする…』
雪がポロポロと土に落ち消える…
涙ながらに別れを告げる彼女に俺は笑顔で答えた
『了解』
来るもの拒まず…
去るもの追わず…
それが俺のモットー…
数多くいる「彼女」が1人減っただけ
大した問題じゃない
ただ帰り道が1人になって寂しい事がたいした問題だ…
まぁ、それは冗談だけど
とりあえず電車に乗って来た道を戻った
電車を下りるとさっきまでパラパラの雪が吹雪のように吹き荒れて道路を白く染めていた
その光景はまるで俺の心の中を映したよう…
真っ白な世界…
真っ白な記憶…
俺には5年より前の記憶がほとんど無い
だからといって不自由した覚えはないけど…
「ニャァ…」
何処からともなく聞こえる猫の声に我に返る
辺りを見回すと道の端に半分、雪に埋もれたダンボールが目に入った
中には思ったとおりの物体…
『悪ぃ… 俺、アパートなんだわ』
とりあえず猫に聞かれる前に答えとく
しばらく猫と会話していると突然、ダンボールに白くて細い手が伸びた
『あの… もらってもいいですか?』
…雪女…
と、見間違えてもおかしくない程、色の白い女
それに加え胸元まで伸びた栗色の髪
ヒラヒラのワンピースに白いコート
いかにも「温室育ちだ」と言わんばかりの純粋な瞳…
俺はしばらく目が離せなかった
『あの… ごめんなさい…』
『え?』
『あなたが飼うんですよね?』
『いや… 俺、アパートだから…』
猫の頭をひと撫でし、立ち上がる
『そいつの名前トラにしなよ 今は薄いけど大人になったらトラ柄になるから…』
『は、はい!』
俺の意味不明な言葉にも素直に頷く女…
笑いを堪えるのが一所懸命で、その場を去った
真っ白な雪が降る昼下がり
僕は君に出会った…