LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■対面
夕方になり、ふと携帯を開くと電源が入っていなかった
そういえば奈穂は同じ機種だったな…
そう思い出し充電器を拝借する
電源を入れた瞬間、ぞっと鳥肌が立った
《着信:綾 17件》
電話しすぎだから…
そりゃ充電も切れるわ
『じゃあ俺は帰ります』
帰り支度を整えた後、奈穂の父親にそう挨拶して玄関に向かう
ドアノブに手をかけたその時…
《ガチャ…》と向こう側から扉が開いた
『あ… 真中くん…』
開いた扉の前にいたのは奈穂と…
あの男…
『俺がいないのをいい事に男連れ込みやがって~!』
直樹はそう言うと笑って奈穂の頭をグシャグシャ撫でる
『変な事言わないの! 真中くんが気を悪くするでしょ?!』
『…』
奈穂の気づかいなど、もう何の意味も成さない…
『真中くん、気にしないでくださいね?』
奈穂がそう言って俺の腕に触れる
触れられた箇所からは言い表せる事の出来ない感情が沸き上がり…
俺は無意識に腕を振り払ってしまった
『あ…』
『俺、彼女に呼ばれてんだわ 昨日はありがとね』
『…真中くん…?』
『…バイバイ』
俺はそのまま一度も振り返る事なく奈穂の家を後にした
苛々する…
何が苛々するかって…?
あの男と俺…
奈穂の態度が違うからだ
夕方になり、ふと携帯を開くと電源が入っていなかった
そういえば奈穂は同じ機種だったな…
そう思い出し充電器を拝借する
電源を入れた瞬間、ぞっと鳥肌が立った
《着信:綾 17件》
電話しすぎだから…
そりゃ充電も切れるわ
『じゃあ俺は帰ります』
帰り支度を整えた後、奈穂の父親にそう挨拶して玄関に向かう
ドアノブに手をかけたその時…
《ガチャ…》と向こう側から扉が開いた
『あ… 真中くん…』
開いた扉の前にいたのは奈穂と…
あの男…
『俺がいないのをいい事に男連れ込みやがって~!』
直樹はそう言うと笑って奈穂の頭をグシャグシャ撫でる
『変な事言わないの! 真中くんが気を悪くするでしょ?!』
『…』
奈穂の気づかいなど、もう何の意味も成さない…
『真中くん、気にしないでくださいね?』
奈穂がそう言って俺の腕に触れる
触れられた箇所からは言い表せる事の出来ない感情が沸き上がり…
俺は無意識に腕を振り払ってしまった
『あ…』
『俺、彼女に呼ばれてんだわ 昨日はありがとね』
『…真中くん…?』
『…バイバイ』
俺はそのまま一度も振り返る事なく奈穂の家を後にした
苛々する…
何が苛々するかって…?
あの男と俺…
奈穂の態度が違うからだ