LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■訪問
○Side 奈穂
放課後
私は真中くんに渡された地図の書かれた紙と睨めっこしていた
『奈穂? 何見てんの?』
そこに親友の理香がやってくる
『地図? 誰の家??』
『…真中くん…ってわかる?』
『真中? 奈穂って洋と友達だっけ?』
理香は少し不思議そうに地図を手に取る
「洋」って…
理香は友達なのかな…?
『うちの猫を見たいみたいなの…』
『猫ねぇ』
理香は「ふーん」と愛想なく言うと地図を私の前に返した
『やっと洋も真面目になるつもりかな』
そして少し意味深な言葉を残し席を立つ
『え…? どういう事?』
『別に♪』
「別に」って…
すごく気になるじゃない…
理香の言葉を気にしているうちに約束の時間は迫ってしまう
急いで家に戻りキャリーバッグに猫を入れ、また駅に戻った
『大丈夫だよね…』
いくら彼女がいると言っても相手は知り合って間もない男
いくら私でも少しくらい不安になる
電車を降り、地図を開く
どうやら彼は駅のすぐ近くにあるアパートの一階に住んでいるみたい
《ピンポーン》
微かに震える人差し指でインターホンを鳴らす
『奈穂?』
ドクンと、心臓が前に出るような感覚…
ゆっくりと開く扉から優しく微笑む彼が顔を出した
『あ… こんにちわ…』
『お前、綺麗になったなぁ!』
私の挨拶が小声すぎたのか真中くんは真っ先にキャリーバッグの中のトラに声を掛けた
『もうシャンプーしてやったの?』
『は、はい…』
『そっか! トラ幸せだなぁ』
正直、私は真中くんを信用しきれていなかった
猫を口実に呼び出されたのではないかと疑っていたの
だって道端であんな事する人なんだもの…
でも猫に見せる真中くんの笑顔を見た瞬間、疑った自分が恥ずかしくなってしまった
…自意識過剰ね…
『入ってよ コーヒーかお茶どっち飲む?』
『あ… お茶で…』
『了解! トラは温かいミルク出してやるな!』
またしても真中くんはトラだけに笑顔を見せて中に入っていった
『トラ… 幸せだね…?』
ゴロゴロと喉を鳴らすトラにポツリと呟くと私も靴を揃え、中に入った
○Side 奈穂
放課後
私は真中くんに渡された地図の書かれた紙と睨めっこしていた
『奈穂? 何見てんの?』
そこに親友の理香がやってくる
『地図? 誰の家??』
『…真中くん…ってわかる?』
『真中? 奈穂って洋と友達だっけ?』
理香は少し不思議そうに地図を手に取る
「洋」って…
理香は友達なのかな…?
『うちの猫を見たいみたいなの…』
『猫ねぇ』
理香は「ふーん」と愛想なく言うと地図を私の前に返した
『やっと洋も真面目になるつもりかな』
そして少し意味深な言葉を残し席を立つ
『え…? どういう事?』
『別に♪』
「別に」って…
すごく気になるじゃない…
理香の言葉を気にしているうちに約束の時間は迫ってしまう
急いで家に戻りキャリーバッグに猫を入れ、また駅に戻った
『大丈夫だよね…』
いくら彼女がいると言っても相手は知り合って間もない男
いくら私でも少しくらい不安になる
電車を降り、地図を開く
どうやら彼は駅のすぐ近くにあるアパートの一階に住んでいるみたい
《ピンポーン》
微かに震える人差し指でインターホンを鳴らす
『奈穂?』
ドクンと、心臓が前に出るような感覚…
ゆっくりと開く扉から優しく微笑む彼が顔を出した
『あ… こんにちわ…』
『お前、綺麗になったなぁ!』
私の挨拶が小声すぎたのか真中くんは真っ先にキャリーバッグの中のトラに声を掛けた
『もうシャンプーしてやったの?』
『は、はい…』
『そっか! トラ幸せだなぁ』
正直、私は真中くんを信用しきれていなかった
猫を口実に呼び出されたのではないかと疑っていたの
だって道端であんな事する人なんだもの…
でも猫に見せる真中くんの笑顔を見た瞬間、疑った自分が恥ずかしくなってしまった
…自意識過剰ね…
『入ってよ コーヒーかお茶どっち飲む?』
『あ… お茶で…』
『了解! トラは温かいミルク出してやるな!』
またしても真中くんはトラだけに笑顔を見せて中に入っていった
『トラ… 幸せだね…?』
ゴロゴロと喉を鳴らすトラにポツリと呟くと私も靴を揃え、中に入った