LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■2人の居場所
○Side 奈穂
昼休み、1年4組
『…理香?』
購買の自販機でジュースを買って戻ると、理香の姿が忽然(コツゼン)と消えていた
ほんの5分前までいたのに…
『奈穂ちゃん、理香なら1組だよ!』
立ち尽くす私の肩を叩きながら言うクラスメート
『1組…?』
1組に知り合いなんていないはず
ただ1人を除いて…
『…真中くんの所だ』
今朝の事があったばかり
もしかしたら理香は彼に文句を言いにいったかも知れない
言い表せない不安を感じ、1組に急ぐ
しかし真中くんの姿は教室内の何処にも見当たらなかった
窓際の席では男の子が1人、パンをかじっている
だが机には明らかに2人目がいた形跡が…
『…ッ』
息を飲み、勇気を振り絞って男の前へと進んだ
席の目の前に来た時、疑問は確信に変わる
真中くんの香水の香り…
それが不自然な空席に残っていた
『あの… 真中くんの居場所わかりますか?』
『…相模!』
『はい…ッ…?!!!』
名前を呼ばれ返事をした瞬間、私の手は彼の大きな手に包まれていた
な、何なのこの人…
『俺、和之! 洋の友達です!』
『は、はい…』
『初めて間接じゃない相模… でもこれじゃ洋に間接的に触ったみたいだぁ…』
意味不明な発言をする和之くんの手をさりげなく解く
『そんな事より真中くんは何処ですか?』
『洋は屋上…かな? 女の子に引っ張られていったけど…』
女の子…?
理香だ…
『ありがとうございます!』
ペコリと頭を下げると、まだ何かを話している和之くんを残して屋上へ向かった
○Side 奈穂
昼休み、1年4組
『…理香?』
購買の自販機でジュースを買って戻ると、理香の姿が忽然(コツゼン)と消えていた
ほんの5分前までいたのに…
『奈穂ちゃん、理香なら1組だよ!』
立ち尽くす私の肩を叩きながら言うクラスメート
『1組…?』
1組に知り合いなんていないはず
ただ1人を除いて…
『…真中くんの所だ』
今朝の事があったばかり
もしかしたら理香は彼に文句を言いにいったかも知れない
言い表せない不安を感じ、1組に急ぐ
しかし真中くんの姿は教室内の何処にも見当たらなかった
窓際の席では男の子が1人、パンをかじっている
だが机には明らかに2人目がいた形跡が…
『…ッ』
息を飲み、勇気を振り絞って男の前へと進んだ
席の目の前に来た時、疑問は確信に変わる
真中くんの香水の香り…
それが不自然な空席に残っていた
『あの… 真中くんの居場所わかりますか?』
『…相模!』
『はい…ッ…?!!!』
名前を呼ばれ返事をした瞬間、私の手は彼の大きな手に包まれていた
な、何なのこの人…
『俺、和之! 洋の友達です!』
『は、はい…』
『初めて間接じゃない相模… でもこれじゃ洋に間接的に触ったみたいだぁ…』
意味不明な発言をする和之くんの手をさりげなく解く
『そんな事より真中くんは何処ですか?』
『洋は屋上…かな? 女の子に引っ張られていったけど…』
女の子…?
理香だ…
『ありがとうございます!』
ペコリと頭を下げると、まだ何かを話している和之くんを残して屋上へ向かった