LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■寂しい
○Side奈穂
長い長い階段
屋上までの道のり、こんなに長かったかな…
屋上に続く非常階段をようやく上りドアを開ける
その瞬間、視界に飛び込んできたもの…
『何…で?』
それは手すりにもたれ、校庭を見ている真中くんと
そんな彼に頭を抱かれるように俯く理香の姿だった
『理香… 腹減った…』
『洋は昼ご飯の途中だったね、ごめん…ってかいつまで腕乗せてるの?!』
理香の大きな声が空に響く
対等の2人…
自分には「洋」と呼ぶ勇気も…
タメ口で話せる自信もない
『腕ぐらい何だよ 保健室で「キスしてほしかった」って言ったの誰だっけ?』
『あれは洋がッ…!』
理香がそう言って顔を上げた瞬間、私と目が合ってしまう
嫌だ…
足が…動かない…
『…奈穂…?』
理香の様子に気付いたのか、真中くんもこちらを見る
それと同時、世界に水のカーテンをされたような視界の悪さを感じた
涙…
ゼロに近い視界の中、コツコツと足音が近づくのが聞こえた
『…理香がいなくて寂しかったのか?』
そして1日ぶりの優しい声…
『…ふッ……』
寂しい寂しい寂しい
貴方がいなくて寂しかったの…
寂しさを埋めるように私は彼のお腹に抱き着いて泣いた
○Side奈穂
長い長い階段
屋上までの道のり、こんなに長かったかな…
屋上に続く非常階段をようやく上りドアを開ける
その瞬間、視界に飛び込んできたもの…
『何…で?』
それは手すりにもたれ、校庭を見ている真中くんと
そんな彼に頭を抱かれるように俯く理香の姿だった
『理香… 腹減った…』
『洋は昼ご飯の途中だったね、ごめん…ってかいつまで腕乗せてるの?!』
理香の大きな声が空に響く
対等の2人…
自分には「洋」と呼ぶ勇気も…
タメ口で話せる自信もない
『腕ぐらい何だよ 保健室で「キスしてほしかった」って言ったの誰だっけ?』
『あれは洋がッ…!』
理香がそう言って顔を上げた瞬間、私と目が合ってしまう
嫌だ…
足が…動かない…
『…奈穂…?』
理香の様子に気付いたのか、真中くんもこちらを見る
それと同時、世界に水のカーテンをされたような視界の悪さを感じた
涙…
ゼロに近い視界の中、コツコツと足音が近づくのが聞こえた
『…理香がいなくて寂しかったのか?』
そして1日ぶりの優しい声…
『…ふッ……』
寂しい寂しい寂しい
貴方がいなくて寂しかったの…
寂しさを埋めるように私は彼のお腹に抱き着いて泣いた