LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■真中の恋人
○Side 奈穂
《それでは今からお昼の休憩に入ります 午後の部は一…》
放送が入り、ようやく午前の部が終わる
『立てますか?』
私は地面に座り込んだままの真中くんに手を差し延べた
その瞬間、何かの塊が物凄い勢いで彼の正面からぶつかった
『真中ぁ♪ 超カッコよかったぁ!』
塊…いや、真中くんの彼女は歓喜の声を上げて膝に入る
『綾ちゃん… 俺、足ガクガクなの 乗らないで?』
『えぇ? 大丈夫だよ! 綾、軽いから♪』
今まで近くで見た事のない「彼女」は驚くほど可愛い女性だった
とても年上には見えない…
髪を撫でたり笑いかけたり
抱き寄せたり
真中くんがすごく可愛がっているのがよくわかる
私なんか足元にもおよばない…
そう思ってしまった
そもそも張り合おうなんて事が失礼に当たる
彼女と話す彼から目が離せずただ時間だけが無駄に過ぎていった
『俺、保健室で休んでるわ』
先に話に区切りをつけたのは真中くんの方
立ち上がって土を掃う
『綾も保健室で休む!』
『駄目 綾がいたら休めない』
『えー!!』
まだ何かを話す彼女を置いて真中くんはグラウンドを出ていった
それと同時、ようやく私の足は自由を取り戻す
お昼食べなきゃ…
そう思って背中を向けた時、彼女が言葉を発した
『真中は綾が保健室にいたら休めないんだって! エロいよね?』
誰に言ったのかわからない言葉…
でも近くには私しかいない
『…ッ…』
顔もスタイルも声も
全てが可愛い彼女
とてもじゃないけど勝ち目ない
溢れそうになる涙を堪えて、私はその場を去った
テントに戻ると理香がお弁当を2つ抱え、待っていてくれた
その横を同じくお弁当箱を2つ持った和之くんが横切っていく
保健室に行くのかな…
そう思ったのと同時に理香が口を開く
『和之くん、洋の所に行くの?』
正直、私は驚いた
理香の思い切りの良さに…
『そうだよ! 洋と食べる約束してるから』
『そーなんだ、私達もいい?』
『理香ちゃんと相模ならいいと思うよ!』
和之くんはニッコリと笑って私達に手招きする
○Side 奈穂
《それでは今からお昼の休憩に入ります 午後の部は一…》
放送が入り、ようやく午前の部が終わる
『立てますか?』
私は地面に座り込んだままの真中くんに手を差し延べた
その瞬間、何かの塊が物凄い勢いで彼の正面からぶつかった
『真中ぁ♪ 超カッコよかったぁ!』
塊…いや、真中くんの彼女は歓喜の声を上げて膝に入る
『綾ちゃん… 俺、足ガクガクなの 乗らないで?』
『えぇ? 大丈夫だよ! 綾、軽いから♪』
今まで近くで見た事のない「彼女」は驚くほど可愛い女性だった
とても年上には見えない…
髪を撫でたり笑いかけたり
抱き寄せたり
真中くんがすごく可愛がっているのがよくわかる
私なんか足元にもおよばない…
そう思ってしまった
そもそも張り合おうなんて事が失礼に当たる
彼女と話す彼から目が離せずただ時間だけが無駄に過ぎていった
『俺、保健室で休んでるわ』
先に話に区切りをつけたのは真中くんの方
立ち上がって土を掃う
『綾も保健室で休む!』
『駄目 綾がいたら休めない』
『えー!!』
まだ何かを話す彼女を置いて真中くんはグラウンドを出ていった
それと同時、ようやく私の足は自由を取り戻す
お昼食べなきゃ…
そう思って背中を向けた時、彼女が言葉を発した
『真中は綾が保健室にいたら休めないんだって! エロいよね?』
誰に言ったのかわからない言葉…
でも近くには私しかいない
『…ッ…』
顔もスタイルも声も
全てが可愛い彼女
とてもじゃないけど勝ち目ない
溢れそうになる涙を堪えて、私はその場を去った
テントに戻ると理香がお弁当を2つ抱え、待っていてくれた
その横を同じくお弁当箱を2つ持った和之くんが横切っていく
保健室に行くのかな…
そう思ったのと同時に理香が口を開く
『和之くん、洋の所に行くの?』
正直、私は驚いた
理香の思い切りの良さに…
『そうだよ! 洋と食べる約束してるから』
『そーなんだ、私達もいい?』
『理香ちゃんと相模ならいいと思うよ!』
和之くんはニッコリと笑って私達に手招きする