LOVE・GAMELY -恋愛遊戯- (全199話)
■理系クラスの人間

《これで体育祭を終了いたします―…》

体育祭は無事(?)に終了した

優勝は…

『1組だって!』
『マジで?!』

勿論、俺達のクラス

『1組は馬鹿ばっかだけど、こーゆうのは強いよなぁ♪』

ハチマキを解きながら言う和之

『そりゃ、1つくらい特技がなきゃやってらんないでしょ!』

俺も笑顔で答える

『洋~! 優勝おめでとぉ!』

遠くの方から理香と奈穂がやってきた

『よぉ、4組はビリだってな♪』

俺はそう言って意地悪に笑ってみせ、理香の頭をワシワシと掴んだ

『うるさい! あんた達と違って勉強に力入れてんのよッ!』
『へぇ、俺より頭の悪い理香ちゃんが何言ってんのかなぁ?』
『ぅ…』

理香は言葉に詰まって息をのんだ

うちの学校は商業科と普通科がある

1、2組は普通科より学力の劣る商業科
3組から6組は普通科

普通科の中でも学力の高いのは5、6組の理系クラスだ
俺は元々、理系クラスの人間だった


『あの… 洋くんって頭いいんですか?』

もちろん何も知らない奈穂は不思議そうに聞いた

『…奈穂って廊下に張り出される順位表見てる?』
『え? 見てないです…』

順位表には50位までに入った人の名前が書かれている

そこに載る人物の大半が学力の高い理系クラスだが…

『俺、いつも載ってるよ? 最後の方だけど…』
『えッ えぇ~?!!!』

意外だったのか、奈穂は大声で驚きの声を上げた

『あははッ いーねぇ、その反応! 俺ってそんなに馬鹿っぽい?』
『いッ いえ、そんな…ッ』

焦って首を振る奈穂に思わず笑ってしまう

『理数系なら教えれるから、また声かけてよ』
『はい!』

奈穂は返事をしながら手を上げた

…可愛いよなぁ…
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