秘密
初めの頃は会うたびに、
『彼女とはいつ別れるの?』
って聞いてた。


そのたびに、
『もう少し』
って、はるとは言う。


いつも同じことしか言ってくれないはるとを見てると、私はどんどん言えなくなっていった。


それと引き換えに、
彼女を羨ましく思ってしまう私が大きくなっていった。

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