蒼空Letter
嘘
書いたはいいけど、こんな手紙出せない・・・。
親にソウちゃんの存在が知れた夜、書いてみたけど渡す気にもなれなかった。
今は体育の授業中。
みんながバスケをやってるのをボーっと見てた。
楽しそうに笑っている。
あたしは運動は結構得意なんだよね、実は。
「柏木さん」
声を掛けられて上を向くと、女の子が笑顔であたしを見ている。
「あ、三上さん・・・」
確かソウちゃん狙いだったあの子だ。
あたしが思わず告白したキッカケを作った子。
「あたし今日、生理なんだ」
そう言って隣に座った。
「そうなんだ」
初めてマトモに喋るかもしれないな・・・。
「柏木さんってソウとラブラブだよねー」
「え?まぁ・・・」
(何?突然)と不審に思ってしまう。
「柏木さんっていつも体育休むけど、身体悪いの?」
「いや・・・、ちょっと酷い貧血だから。悪いってワケではないけど」
「ソウって知ってるの?体育休んでる事」
何でそんな事聞かれるのかさっぱりわからない。