蒼空Letter
人生のリミット
後ろからガタっという音がして「ルウコ!」と明日香が駆け寄ってきた。
あたしの顔を見て「ルウコ?」と少し青ざめた。
「違うよアレじゃない」
あたしが答えると安心した表情になった。
「あたし保健室に連れて行く。高柳、ありがとう」
「山下、柏木大丈夫なのか?」
「うん。朝から貧血っぽかったから」
「そっか・・・」
「ルウコ行こう」
明日香に抱えられてあたしは立ち上がったけど、反抗しようと思った「死神」のヤツに。
「高柳くん」
「え?」
彼はあたしが声を掛けた事にビックリしている。
「ありがとう」
あたしなりに最大限の笑顔を向けた。