蒼空Letter
ビックリして振り返ったソウちゃんはやっぱり変だと思った。
「遅いよー、いつも手紙読むって理由でHRサボりすぎ!せっかく登校出来たのに朝からいないとかムカつく」
自分でも女優か!?ってくらいに何事もなく話せる事に驚き。
「身体、大丈夫なの?」
戸惑いながら聞いてくるから不安を見えないようにギューって抱きしめた。
「会えなくて寂しかった」
ソウちゃんから何か言われるのかが怖いから18センチの身長差が助かる。
肩より下の今の顔は見られたくなかった。
「なぁルウコ、身体は本当に大丈夫か?」
気付いてる?
気付いてない?
いや、何かは察知してるはず。絶対に。
「平気。ソウちゃんって心配性?」
笑顔で答えるあたしの口は何でこんなに嘘つきなんだろう。
心では絶対隠してるのはおかしいと思っているのに、出る言葉は嘘。
ソウちゃんは抱きしめながら片方の手で頭を優しく撫でてくれた。
(ソウちゃん・・・ごめんなさい)
この言葉を口に出したらどんなに楽だろう。
「心配性?そうかもね」
と優しく笑う大事な彼氏に嘘をつく罪悪感が心を支配する。