蒼空Letter
「うーん・・・」
デート前日、クローゼットから服を引っ張り出して色々考え中。
女の子らしくワンピとか?
でも、あたしが付けるアクセには合わない・・・。
あたしは誕生日に親に買ってもらったターコイズのゴツいネックレスをしているから。学校でも付けっぱなし。お風呂でも外さないから1年は付けっぱなし。
これを買う時、お母さんはすごく嫌がった。
女の子っぽい石のついた細いネックレスを選ぼうとしていた。
そんな事より、出かける前に付けるアクセの確認。
皮のブレスのような時計。これも学校でもしている。
それとパワーストーンてか数珠が3本。
「やっぱりワンピじゃないよね」
水族館って結構歩いたりするし、いきなり気合いバリバリなのも不自然。
だからジーンズのショートパンツとせめて少しは女の子っぽくと思って、ピンクのユリユルのカットソーにした。
いつも背中まであるロングヘアは明日はてっぺん団子にしていこう。
「よし!決まり!!」
(ソウちゃんはどんな格好でくるのかな?多分、オシャレっぽいな)
山ほど出した服を畳んで片付けていると部屋をノックされる。
「誰ー?」
ドアを見ないで返事をすると「お母さんだけど」という声。
畳んだ服をクローゼットに押し込んで「入れば?」と声を掛けた。