蒼空Letter
「柏木さん、気分はどうですか?」
ドラマの救命の医者が着てる青い服の上から白衣を着た比較的若い医者。
名前の見ると「笹井」と書いてある。
この笹井先生はこの先ずーっとあたしの担当医になる。
その事実を知るのは15分後。
「大丈夫です。別に何ともない様な・・・」
あたしが答えると、笹井先生は一度両親を見て両親が頷くのを見てから話始めた。
「まだ検査しないとハッキリはわからないけど、キミの病気は「○○○性突然死症候群」という病名の疑いがあります。これから1ヶ月入院して検査を色々してみようと思う」
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はい?
突然死?それって名前の通りに突然死ぬって事!?
しかも「一生治らない」って言わなかった!?
ポカンとしているあたしに笹井先生は追い打ちをかけた。
「キミの心臓は普通の人よりずっと弱い。だから運動もダメ。塩分や高カロリーの食事もダメ。そして、この病気は移植手術もバチスタ手術もカテーテルも出来ない。・・・残酷だけど、この病気は一生治らない」
移植ってよくテレビでやってる心臓移植だよね?
ドナーがいなくて渡米する子がよく特集されているアレ。
バチスタ手術もドラマとか映画でやっていて・・・、心臓を小さくするんだっけ?切り取るんじゃなかった?
カテーテル?
何だそれ?でも、聞いた事がある。何かほっそい管で何かするんだよね?
あたし、まだ13歳なんですけど・・・。
これから付きまとう『死神』の笑い声が聞こえた気がした。