蒼空Letter

それからもルミはソウちゃんに「写メ撮ろう」とか言ったり、質問しまくったりと相当困らせていた。


「ルミ!」


と何回注意をしても、ソウちゃんの手を握って「友達になったの」と言い返すし・・・。


「別に大丈夫だよ」


苦笑いのソウちゃんが答えた時、看護士が顔を出した。


「面会時間終了ですよ」


その言葉でソウちゃんは立ち上がって


「明日また来る。って退院するか」


と言った。


「家に着いたらメールするよ。授業中だろうし」


あたしの頭を優しく撫でてから「じゃあ、行くわ」と出て行った。


「ルミ、送ってくるねー」


ソウちゃんの手を繋いでルミも一緒に出て行ってしまった。


(全く、ルミのヤツ後でしばいてやる)


深くため息をついて思ったけど、


あたしには昔から男友達もいないし、ウチで男ってお父さんだけ。

ルミは「お兄さん」な感覚でソウちゃんを見てるのかな?


そう思うと少しルミが可哀想に感じた。
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