蒼空Letter
「じゃあねー」
お開きになり、帰る事になってソウちゃん一家が先に出た。
「瑠璃ちゃん、また来てねー!」
あたしとルミで手を振った。
「来てねって、ルウコちゃん、あたしはどこに行けばいいの?」
笑いながら突っ込まれて、あたしはもうここの住人じゃないんだと気付く。
「あ、そうか。ウチにも来てね!だね」
高柳家が帰って、あたし達もコートを着る。
「ルウコ、オレ飲んじゃったから運転して」
車の鍵を渡されて「OK!」と答える。
「ルウコぉ、行ってしまうのか・・・」
お父さんがガッカリした顔をする。
「また今週来るからさ、それに酔っぱらいはさっさと寝てよ」
「お父さんマジでウザイ」ルミがしかめっ面をした。
「ルミはずーっとお嫁に行かなくていいんだからな!」
お父さんがルミに懇願している。
「は?ルミだってさっさと嫁に行きたいから。それに1人暮らししたいし」
「ルミー!!」お父さんが絶叫する。
「ほんと、ルウコも片付いたからルミにもさっさと出て行ってもらいたいわよ」
お母さんはやれやれって顔。
いつまでもウダウダしているお父さんを足蹴にしてお母さんが言った。
「こんな親父相手にしてたら帰れないから、とっとと帰りなさい」
やっとお父さんから解放されて車に乗り込んだ。