蒼空Letter
教室に入るとすぐに教壇の上に置いてある箱に手を入れる。
中には番号が書いた紙があって、黒板に書いてある番号の席に座る。
明日香が先に箱に手を突っ込んで紙を開く。
「やったね!1番後ろー。今日は爆睡決定だ」
あたしはちょっと周りを見る。
周りもあたしをジーっと見てる。
そんなどうでもいい視線よりも、あたしは彼を探す。
(いた!!後ろから2番目!!)
欠伸を連発している「彼」を見てすぐ黒板を確認。
10番が隣。
「よーし!奇跡よこい!!」
箱に手を思い切り突っ込んだ。
ガサガサと中を物色して1枚の紙を取る。
そーっと片目を開けながら紙を見る。
『23番』
全身の力が抜ける。
(23番?何それ?どこよ??)
どうでもいい気分で黒板を確認すると・・
「え?嘘でしょ!?」
23番は彼の斜め後ろだった。
(ラッキー!!2時間、ジロジロ見放題じゃん!!)
後ろを向いてガッツポーズをした。
「ルウコ・・、見えないからいいけど本当にガッツポーズとかキモイからやめなよ」
明日香が馬鹿だなーって顔であたしを見ていた。