蒼空Letter
境内で焚き火を見つめていると、住職が言った。
「ツナミちゃん郵便屋さんが今からお手紙送るからね」
「うん!郵便屋さん、この封筒可愛いでしょ?ママも喜んでくれるかなぁ」
「ママもきっと『可愛いね』って笑ってくれるよ」
ボクとツナミの手紙を焚き火の中へ入れると細い煙が空に上がる。
「ママ、読んでくれてるかな?あたし『高柳』って漢字で書ける様になったのママわかるかな?」
ツナミの頭を撫でながら「わかるよ」と言った。
この煙が果たしてルウコへ繋がるかはわからないけど、子供くさいけど、ボクも信じている。
なぁ、ルウコ。
手紙届いているか?
そっちでは心臓の発作もないだろうから快適に過ごしているのか?
今、キミは笑ってる?
遺影の笑顔と同じ笑顔で笑っているのかな?
笑っていてほしい。
いや・・・
ボクは笑顔でいるって信じてる。
まだまだボクの人生は続くけど、
どうか『時間』が来たら迎えにきてほしい。
それまで、手紙は送り続けるから。
だから待っててくれよな?