蒼空Letter
二通目
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高校1年の夏から約1年、黙って見ているだけの片思いだったあたし。


でも、あたしの人生には『死神』がついていて、いつどうなるかわかんなかったから、


自分の中にある最大限の勇気を振り絞って出した「手紙」。


気持ちを知られないまま、万が一・・・なんて後悔はしたくない。



手紙を出した事がキッカケで普通に話せるようになったあたし達。


あたし、欲張りだから「話せるだけで幸せ」って思ってたけど、どんどん彼に惹かれていて・・・、


『あたしだけのソウちゃん』になってほしいって思っている。



だってソウちゃんがそばで笑ってくれてたら、その笑顔があたしだけに向けられるんだとしたら・・・、


『死神』だって入る隙間なくなっちゃうって思うの。




でも、ソウちゃんには『死神』の事、言えない・・・。


言ったらどっか行っちゃうかもしれない。



せっかく話せるようになったのにいなくなるなんてイヤ。


『死神』が来る前に気持ち、伝えてしまおう。



そして、バレないように過ごしたい。


いなくなってほしくないから・・・



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