キミだけが。



_あたしは固まってしまった。
まさか、堀川だったなんて思いもしなかったから。




「ああ、あなたたちクラスメイトじゃないの!」


先生は言った。


「そーっすけど、俺眠いから寝ます」


そう堀川は答えた。
あたしをにらみながらカーテンをしめた堀川。
あたしはただ、唖然としていた。
そんなあたしに先生は、


「堀川くんとなんかあった?」


きっとあたしをにらんでいた彼の姿を見ていたのだろう。

あたしは本当のことを言うべきかゆわないべきか迷った。
でも、堀川はすぐそこにいる。
さすがにこの15秒ほどで完全に眠りにつくはずがない。
だから、会話を聞かれてしまうのは当然。

聞かれたらきっと今までよりもひどくなる。
だって、なんで言うんだよ!てなるじゃん?
でも先生に嘘なんてつきたくない。
たった1人の信頼してる先生なんだもん。


「・・・・・・・・・・・。」



「言いにくいことだったらいいのよ。」


どーしよう、このまま”そーします”って言っちゃう?
うん、それがきっと1番だよね。
あたしは、そーすることに決めた。


「先生、そーし「あの~、俺とそいつは」


え、今のって・・・堀川?
なんで堀川が答えようとしてるわけ?

そんなんだめだめ!なに言い出すか分かんないからNO!
こいつに答えさせちゃだめ!
なんとしてでも阻止しなきゃ!


「先生あのね、あたしと堀川はただのクラスメイトだよ」


ふぅ・・・。なんとか阻止した。
堀川はそのあとなにも言わなかった。











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