攪恋慕~かくれんぼ~
梅子②
この世で最も有名な遊び。
幼い頃の僕ら兄妹は、家の中でよくやっていた。
かくれんぼ。
鬼は決まって僕がやっていた。
目を瞑る必要が無いというのもあったが、梅子が隠れるのが好きだったのだ。
「お兄ちゃんは、アタシを見つける事が出来るかな~?」
「出来るさ!すぐに見つけてやる。」
このやり取りが、開始の合図。
僕が声を大にして百数える間に、ウンウン唸りながら梅子は身を隠す場所を考える。
「も~いいか~い?」
「ま~だだよ~」
広い家の中は、小柄な子供一人が隠れる場所なんて迷う程ある。
「も~いいか~い?」
「ま~だだよ~」
家中響き渡る僕らの通信。
「も~いいか~い?」
僕の問い掛けに少し遅れて返事が返ってくる。
「も~いいよ~」
クスリと笑みを浮かべると、僕は声のする方へと迷わず向かった。
幼い頃の僕ら兄妹は、家の中でよくやっていた。
かくれんぼ。
鬼は決まって僕がやっていた。
目を瞑る必要が無いというのもあったが、梅子が隠れるのが好きだったのだ。
「お兄ちゃんは、アタシを見つける事が出来るかな~?」
「出来るさ!すぐに見つけてやる。」
このやり取りが、開始の合図。
僕が声を大にして百数える間に、ウンウン唸りながら梅子は身を隠す場所を考える。
「も~いいか~い?」
「ま~だだよ~」
広い家の中は、小柄な子供一人が隠れる場所なんて迷う程ある。
「も~いいか~い?」
「ま~だだよ~」
家中響き渡る僕らの通信。
「も~いいか~い?」
僕の問い掛けに少し遅れて返事が返ってくる。
「も~いいよ~」
クスリと笑みを浮かべると、僕は声のする方へと迷わず向かった。