攪恋慕~かくれんぼ~
絵夢②
「危ないっ!!!」
思わず、そう叫んだ。
と同時に女性の腕を反射的に掴んでいた。
とても華奢。
やはり女だったみたいだ。
視覚的に、正確に掴むのは不可能に近い筈なのだが無我で出した手は、どうやら上手い具合に捕らえたようだ。
見も知らぬ人間にいきなり叫ばれ、掴まれたのだ。
女性が大きく驚愕する反応が伝わった。
プァアン…
警笛と共にすり抜け、風のように列車は過ぎ去った。
その間の無言の後、彼女は口を開いた。
「……いきなり、何なの?貴方、誰?」
まぁ、普通の反応か。それが。
僕も自分でやった事に責任は持てないし、よく分からない。
障害者の自分が何を言っても理解されないかもしれないが、素直に、正直に感じた事を答えた。
「……貴女が……。」
「え?」
どう言ったら分かってもらえるだろうなんて、往生際の悪い事をまだ考えながら続けて言った。
「線路の方へ……近寄ったので……危ない、と思って……。」
我ながら他に思い浮かばなかったのか、と言いたくなるぐらいの言い訳だ。
思わず、そう叫んだ。
と同時に女性の腕を反射的に掴んでいた。
とても華奢。
やはり女だったみたいだ。
視覚的に、正確に掴むのは不可能に近い筈なのだが無我で出した手は、どうやら上手い具合に捕らえたようだ。
見も知らぬ人間にいきなり叫ばれ、掴まれたのだ。
女性が大きく驚愕する反応が伝わった。
プァアン…
警笛と共にすり抜け、風のように列車は過ぎ去った。
その間の無言の後、彼女は口を開いた。
「……いきなり、何なの?貴方、誰?」
まぁ、普通の反応か。それが。
僕も自分でやった事に責任は持てないし、よく分からない。
障害者の自分が何を言っても理解されないかもしれないが、素直に、正直に感じた事を答えた。
「……貴女が……。」
「え?」
どう言ったら分かってもらえるだろうなんて、往生際の悪い事をまだ考えながら続けて言った。
「線路の方へ……近寄ったので……危ない、と思って……。」
我ながら他に思い浮かばなかったのか、と言いたくなるぐらいの言い訳だ。