攪恋慕~かくれんぼ~
室井さんが帰る前に、僕は一つ訊きたい事があったので、一度話を区切らせてもらった。

「そういえば、母から僕が入院している事を皆聞いたんですか?」

僕がわざわざそんな事を訊く理由が分からなかったのか、室井さんは不思議そうに答えた。

「ええ、何故ですか?」
「あ、いや……。」

何気無く交わした会話。

僕が抱いている違和感。

それは少しずつ形作り、何かを導きだそうとしていた。
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