それでも憎らしい君が好き。



『キモい、退けよ...じゃねぇと本気で殴るよ?』


『貴女って、ほんとに言葉遣いが荒いですね。誰もが振り返るような美少女がこんな言葉遣いじゃ...彼氏の一つでも出来たことがないんでしょうね』


眉間にしわを寄せて脅してみても、全然その男に効果はなかった。


まぁ...ネジが足りないなら仕方ないか、と自嘲気味に考えてみるもこいつは何をやらかすかわからないやつだから神経が過敏になってしまう。


でも確かにその男の言う通り、今まで生きてきた中で彼氏が一人も出来なかった。



正確にいうと中学生の頃のアタシは学校をサボってばかりだった。

その背景にはとても汚れた思い出があったから。

だから友達といった友達もいなかった。


                                        

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