それでも憎らしい君が好き。
『ま、まぁこれで許してあげるんだから、感謝しなさいよねっ』
みとれていたアタシは内心焦りながらその男を見下ろしながら言ってやった。
『なんです?僕の顔にみとれてしまいましたか?』
『はぁ!?自惚れんなっ!この最低馬鹿男っ』
なんて急に言うもんだからどこまでふざけた男なんだと思いつつもあの笑顔がアタシの頭から離れなくなってしまっていた。
アタシはもう二回程、こいつに頭突きをくらわせればよかったと今更ながら後悔する。