それでも憎らしい君が好き。
その顔をみたその男はアタシが何を言いたいのかわかったのか答えた。
『僕の事名前で呼ぶことですよ。それとも...いや、まぁ貴女には僕の名前すら呼べない臆病者ですから無理ですね』
なんて、一人で勝手に納得した男。
『んな!まさか!アタシに出来ない事はないんだから!』
馬鹿なアタシはつまらない意地をはってしまった。
その言葉を待ってましたといわんばかりにその男は気分をよくしていた。
『なら呼んでくださいね。』
そう言われた瞬間、アタシはハメられたっ、と気付いた。