それでも憎らしい君が好き。
“コンコンッ”
と部屋をノックし、
『はい?』
と聞こえたので中に陽がいるのを確認した。
『陽、アタシだけど入っていい?』
なんて聞いたアタシに陽は何も言わなかった。
これは入ってもいいという合図だ。
アタシはドアに手をかけ部屋に入った。
黙々と勉強机に向く陽に、
『なにしてんの?』
『生徒会の仕事。明日までにやらなきゃいけなくて』
そうぶっきらぼうに言葉が返ってきた。