それでも憎らしい君が好き。
あの日は、湊斗さんが帰って来るのをアタシは一人で留守番をしていたんだ。
玄関から聞き慣れた声が聞こええ急いで出迎えた。
アタシは出来る限りの笑顔を顔に浮かべていた。
『ただいま、莉里ちゃん。実はね紹介したい人がいるんだ』
『初めまして莉里ちゃん』
そう言って後ろからピョコっと顔を出す一人の女の人とその女の人の手をギュッと握る小さな男の子がいた。
『この人は立花 楓花さんだよ。そしてこの子は陽くん。...莉里ちゃんの弟になる子だよ』