それでも憎らしい君が好き。
頭上からため息が聞こえたと思ったら、こいつはとんでもない事を言った。
『はぁ...ほんとに貴女って可愛らしい反応を見せてくれますね。もっといじめたくなります。やめられなくなりそうです』
なんて、整った顔からそんな言葉が吐き出された。
あぁ、こいつイカれてる。
ぜってぇ頭のネジが一本足りないって。
容姿はずば抜けて良いのに、こうも性格が捻くれてんじゃまともな恋愛すら出来なそう。
こいつのご先祖様きっと天国で泣いてるって。
なんて考えてしまうほど、その男に呆れてしまっていた。