慟哭の彼方


魔女はそれを聞いて、眉をつり上げる。


「どうしてそんな話になったんだか…」

小さな声でぼそぼそと何か呟き、少女と視線を交えた。

「残念だけど、見るだけでは効果は無い。購入して常に手元に置いてもらわないと」

「え」


少女が明らかに動揺する。

ポケットをごそごそとさぐりながら、落ち着きなく視線を彷徨わせていた。


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