慟哭の彼方


するといきなり青年が敵意をむき出しにして掴みかかってきた。

「チェルシーに無茶させたら容赦しないからな!」

「はぁ…?」

「アルス」

どうやら魔女の名前はチェルシーというらしい。

そして文脈を読みとれば、この青年の名はアルス。


間に挟まれて訳がわからずにいる少年に、魔女は言った。

「どうやら勘違いしているようだが、願い事があるなら聞こうじゃないか」

「は?でもさっきあんた、願い事は叶わないって…」


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