侍男子!
第弐斬/紅和人
生徒会室とか、生徒会役員の人達ってみんな静かな方ばかりだと思っていました…
だけれど…。
「ぼーたーんちゃんっ。俺ね生徒会に女の子がいなかったから、牡丹ちゃんが入ってくれて凄く嬉しいんだ!それにすっごく可愛いし!」
「どっ、どうもです。」
「えへへ~」
何だ、この【中学生】は!
さっきから私の膝の上に乗ってくるけど、名前は木戸悟(きどさとる)と言うらしい…。それより何!?女性顔負けに可愛いのですが!!
天使みたいな笑顔ってこの子みたいな子のことを言うんだろうな…。
背も私より少し小さいし、ちゅ、中学生だよね!?
あれ?でも高校の制服着てる。
「牡丹ちゃーん、何か考えごとぉ~?ここシワよってるよ~?」
そういって膝の上に乗りながら牡丹の眉間をおさえる。
思わずその手を掴んでしまう。
「あっあのね…」
「うーん?なあに?」
「あのね僕、高校は遊ぶ所じゃないんだよっ?お姉ちゃん誰にも言わないから、早く自分の中学校に戻った方がいいよっ!?」
「………」
あれ?悟くん黙っちゃった?
何か悪い事言っちゃった?
すると突然生徒会室に笑い声が響く。
そちらの方向に目を向けると長身の赤色の髪をした男の人がいた。
「あははっ。ぶはははっ。悟~お前中学生に間違えられてっぞ!確かに背も小せぇし、顔も童顔だしな~!ぶはっあははは、うけるんだが」
「咲夜うるさい、黙れ」
あっあれ?悟くんからどす黒いオーラがでちゃってますが…
それより悟くん中学生じゃなかったの?
まっまさか…
「ごっごめんね、私間違えちゃった?本当にごめんね?悟くん大人びてるから中学生だと思っちゃって…本当は【小学生】だったんだよね!」
悟くんの手を思わずぎゅっと握る。
「……っ」
「ぶっ、あははははは!しょ、小学生っ。あはははは!お前おもしれぇな!」
あ、あれ?何でそんなに笑うんだろ…?