きゅんきゅん同盟
第14章(2人きりの帰り道)
いつのまにか眠っていた私は、夢の中でも、陸に恋していた。
校庭を走る陸のことを、廊下の窓からずっと見てたんだ。
しばらくすると、リナが陸にかけよって、キスをした。
ハッとして目が覚めた。
目が覚めて良かった。
あの夢の続き、どうなるはずだったんだろう?
心臓バクバクで、ものすごくショックを受けている自分に気付く。
「里中先生、大丈夫~??」
保健の先生が私の様子を心配してカーテンから顔を出す。
「神崎君、心配してたわよ~!やっぱり男の子よね。軽々とあなたのこと抱っこして走ってきてね。授業に戻るように言ったんだけど、心配だからついていますって。私も若い頃、一度だけ生徒と恋愛したことがあってね。そのこと思い出しちゃって。」
初めて話す保健室先生は気さくで好感が持てた。
美人で目鼻立ちのはっきりした先生は、白衣がよく似合う。
初めて話す感じがしない。
懐かしい小学校の保健の先生を思い出す。