きゅんきゅん同盟
どんな反応するんだろう。
「ぶっ!!!」
陸は食べていたカレーパンを吐き出しそうになる。
「ちょっ、ちょっと!!!なんだよ。隠し子って!本気にしてんのかよ。」
赤信号に照らされた顔が赤くなる。
慌てる姿もかわいいんだ。
「だって、陸が言ったんだよ。しかも、パパの顔してた。」
困った顔が見たくていじめてるわけじゃないよ。
真実が知りたいんだよ。
「もしかしてきのうの夕方?確かにパパって言われると近いもんがあるけどさ。あれ、姉貴の娘の、かえでっていうんだ。」
想像していた一番嬉しい結果で、ホッとした。
緊張がほぐれた私は、思わず陸の腕に触れてしまった。
「良かったぁ!!姪っ子さんだったんだ。本気で隠し子だって思ったよ。」
腕に触れられた陸は一瞬、腕に力を入れた。