きゅんきゅん同盟


実習が終わって、もし私の気持ちがクラスのみんなにバレたら…


レナは、人間不信にならない?

大人って汚い、教師なんて信じられない…って失望しない?



シーソーのように私の心は揺れていた。

どっちに行っても、何かを失うような気がした。



「どうしたらいいかわからないんだ。本当はあきらめたくない。こんなに大好きだもん。でも、この気持ちをどこかでブレーキかけないと、もっともっと好きになっちゃうようで怖いの。」


涼子はお箸を口に挟んだまま、指で私の頭をツンっと突っついた。



「無理してあきらめようとすると逆効果だよ。私の経験から言っても、好きなのにあきらめようとしたらやっぱり、この人しかだめって改めて再認識しちゃうことになる。」



涼子の言う通りだった。

私にも経験がある。

好きだって気持ちは消そうとして消せるものではないってわかっていた。






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