きゅんきゅん同盟
第19章(すれ違い)



月曜日、どんより曇り空。



少し晴れた気持ちに不安がよぎる。



「おはようございま~す!」



元気良く挨拶する校門の実習生の私達。


陸、来るかな。



遅刻ギリギリの時間に、龍之介と一緒に登校してきた陸。


いつも通りの陸。


少し痩せたように見えるのは久しぶりだからかな。



「おはよ~!まこたん。今日から陸、復帰だよ~!」



龍之介のテンションについていけない陸があくびをしながら私を見た。



「よ!」


軽くあげた右手に私の胸はドキドキとしてしまう。



振り向いた陸が言う。


「お前なんで家に来なかったの?せっかくかえで連れてきてたのに。」



私の悩んでた日々が嘘みたいに普通な陸。

陸は、変わらず私に優しく温かい。

かえでちゃんに、会いたかった。

行かなかった自分の勇気の無さから、こんなにも悩む結果になった。

レナがかえでちゃんを知っていたこと、どうしてあんなに悲しかったんだろう。






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