きゅんきゅん同盟
「あんた、どう思ってんの?神崎のこと。嘘つくなよ!」
レナは、やっと私の目を見た。真っ直ぐに、とても強く…
でも、今までの目とは明らかに違っていた。
信じてくれていたあの目ではなく、軽蔑にも似た目。
「噂、信じてるの?神崎君のこと生徒としてしか見てないよ。だって高校生だよ。」
必死に陸のことを考えないように答えた。
本心じゃない。
でも、認めるなんてできなかった。
「高校生なんか相手にするわけないよね?あんたから見たらガキだよね。」
レナは、大声でそう言いながら、乱暴に鞄を机に置いた。
その時、教室のうしろの扉を開ける音がした。
陸…
陸だった。
「ガキで悪かったな…」
陸はそう言って、自分の机の中から教科書を取り出すと、大きくため息をついた。