きゅんきゅん同盟


放課後、何人かの女子が私の机の周りに集まってきてくれた。


職員室では若い私達も、教室にいると歳の差を感じずにはいられない。

短いスカートに、ポケットからはみ出したストラップ。

TVでしか見たことのないような化粧をしている子もいた。



「先生、彼氏は?」

とか

「先生、うちの先生にケータイ番号とか聞かれたでしょ」

なんて質問を受ける。



曖昧に笑いながら、受け答えして、みんなとの距離が縮まっていった。



目の端に、常に神崎陸を意識しながら。




話したい。


こっち来ないかな。


またさっきみたいにかわいい笑顔で声をかけてくれることを期待していた。




あ、帰るみたい。


近づいてきた。


ドキドキ。




< 18 / 258 >

この作品をシェア

pagetop